第4節 船舶(第41条―第55条)/移動円滑化のために必要な旅客施設及び車両等の構造及び設備に関する基準
(平成十二年十一月一日運輸省・建設省令第10号)
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最終改正:平成一四年一〇月一八日国土交通省令第108号
高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律(平成十二年法律第68号)第4条第1項の規定に基づき、
移動円滑化のために必要な旅客施設及び車両等の構造及び設備に関する基準を次のように定める。
第4節 船舶
(適用範囲)
第41条
船舶の構造及び設備については、この節の定めるところによる。
(乗降用設備)
第42条
船舶に乗降するためのタラップその他の設備を備える場合は、そのうち一以上は、次に掲げる基準に適合するものでなければならない。
一
車いす使用者が持ち上げられることなく乗降できる構造のものであること。
二
有効幅は、八十センチメートル以上であること。
三
手すりが設けられていること。
四
床の表面は、滑りにくい仕上げがなされたものであること。
(出入口)
第43条
旅客が乗降するための出入口(舷門又は甲板室の出入口をいう。)のうち一以上は、次に掲げる基準に適合するものでなければならない。
一
有効幅は、八十センチメートル以上であること。
二
スロープ板その他の車いす使用者が円滑に通過できるための設備が備えられていること。
2
車両区域の出入口のうち一以上は、次に掲げる基準に適合するものでなければならない。
一
有効幅は、八十センチメートル以上であること。
二
スロープ板その他の車いす使用者が円滑に通過できるための設備が備えられていること。
三
高齢者、身体障害者等が車両から乗降するための場所であって、次に掲げる基準に適合するもの(以下「乗降場所」という。)が設けられていること。
イ 有効幅は、三百五十センチメートル以上であること。
ロ 車両区域の出入口に隣接して設けられていること。ただし、乗降場所と車両区域の出入口との間に有効幅が八十センチメートル以上である通路を一以上設ける場合は、この限りでない。
ハ 乗降場所であることを示す表示が設けられていること。
(客席)
第44条
航行予定時間が八時間未満の船舶の客席のうち旅客定員二十五人ごとに一以上は、次に掲げる基準に適合するものでなければならない。
一
いす席、座席又は寝台であること。
二
高齢者、身体障害者等の円滑な利用に適した構造のものであること。
三
手すりが設けられていること。
四
床の表面は、滑りにくい仕上げがなされたものであること。
2
航行予定時間が八時間以上の船舶の客席のうち旅客定員二十五人ごとに一以上は、次に掲げる基準に適合するものでなければならない。
一
いす席、座席又は寝台であること。
二
いす席が設けられる場合は、その収容数二十五人ごとに一以上は、前項第2号から第4号までに掲げる基準に適合するものであること。
三
座席又は寝台が設けられる場合は、その収容数二十五人ごとに一以上は、前項第2号から第4号までに掲げる基準に適合するものであること。
(車いすスペース)
第45条
旅客定員百人ごとに一以上の車いすスペースを車いす使用者が円滑に利用できる場所に設けなければならない。ただし、航行予定時間が八時間以上であり、かつ、客席として座席又は寝台のみが設けられている船舶については、この限りでない。
2
前項の規定により設けられた車いすスペース(以下単に「車いすスペース」という。)には、車いすを固定することができる設備を設けなければならない。
(通路)
第46条
第43条第1項の基準に適合する出入口及び同条第2項の基準に適合する車両区域の出入口と第44条第1項又は第2項の基準に適合する客席(以下「基準適合客席」という。)及び車いすスペースとの間の通路のうちそれぞれ一以上は、次に掲げる基準に適合するものでなければならない。
一
有効幅は、八十センチメートル以上であること。
二
手すりが設けられていること。
三
手すりの端部の付近には、通路の通ずる場所を示す点字をはり付けること。
四
床の表面は、滑りにくい仕上げがなされたものであること。
五
スロープ板その他の車いす使用者が円滑に通過できるための設備が備えられていること。
六
通路の末端の付近の広さは、車いすの転回に支障のないものであること。
2
前項の規定は、基準適合客席及び車いすスペースと船内旅客用設備(便所(第49条第3項の規定により準用される第12条第2項の基準に適合する便所に限る。)、第50条の基準に適合する食堂、一以上の売店(もっぱら人手により物品の販売を行うための設備に限る。)及び総トン数二十トン以上の船舶の遊歩甲板(通常の航行時において旅客が使用する暴露甲板(通路と兼用のものは除く。)であって、基準適合客席と同一の甲板上にあるものをいう。以下同じ。)をいう。以下同じ。)との間の通路のうちそれぞれ一以上について準用する。この場合において、前項第1号中「八十センチメートル」とあるのは「百二十センチメートル」と、同項第6号中「支障のないものであること」とあるのは「支障のないものであり、かつ、五十メートル以内ごとに車いすが転回し及び車いす使用者同士がすれ違うことができる広さの場所が設けられていること」と読み替えるものとする。
3
前2項の通路に戸(暴露されたものを除く。)を設ける場合は、当該戸は、次に掲げる基準に適合するものであること。
一
有効幅は、八十センチメートル以上であること。
二
自動的に開閉する構造又は車いす使用者その他の高齢者、身体障害者等が容易に開閉して通過できる構造のものであること。
(階段)
第47条
第7条(同条第1号ただし書及び第3号ただし書を除く。)の規定は、前条第1項及び第2項の通路に設置される階段について準用する。この場合において、第7条第1号中「手すりが両側に」とあるのは、「手すりが」と読み替えるものとする。
(昇降機)
第48条
第43条第1項の基準に適合する出入口及び同条第2項の基準に適合する車両区域の出入口と基準適合客席又は車いすスペースが別甲板にある場合には、第46条第1項の基準に適合する通路に、エレベーター、エスカレーターその他の昇降機であって車いす使用者その他の高齢者、身体障害者等の円滑な利用に適した構造のものを一以上設けなければならない。
2
前項の規定により設けられるエレベーターは、次に掲げる基準に適合するものでなければならない。
一
かごの広さは、車いす使用者が乗り込むのに十分なものであること。
二
床の表面は、滑りにくい仕上げがなされたものであること。
3
第4条第7項第1号、第5号、第7号及び第11号の規定は、第1項の規定により設けられるエレベーターについて準用する。この場合において、同号中「有効幅は百五十センチメートル以上」とあるのは「有効幅は百四十センチメートル以上」と、「有効奥行きは百五十センチメートル以上」とあるのは「有効奥行きは百三十五センチメートル以上」と読み替えるものとする。
4
第1項の規定により設けられるエスカレーターは、次に掲げる基準に適合するものでなければならない。
一
エスカレーターが一のみ設けられる場合にあっては、昇降切換装置が設けられていること。
二
勤務する者を呼び出すための装置が設けられていること。
5
第4条第8項(同項第1号及び第6号を除く。)の規定は、第1項の規定により設けられるエスカレーターについて準用する。
6
基準適合客席又は車いすスペースと船内旅客用設備が別甲板にある場合には、第46条第2項の基準に適合する通路にエレベーターを一以上設けなければならない。
7
第4条第7項(同項第4号を除く。)及び第2項第2号の規定は、前項の規定により設けられるエレベーターについて準用する。
(便所)
第49条
便所を設ける場合は、腰掛便座及び手すりが設けられた便房を一以上設けなければならない。
2
第12条第1項の規定は、船舶に便所を設ける場合について準用する。
3
第12条第2項、第13条(同条第1項第1号及び第3号ただし書並びに第2項第3号を除く。)及び第14条の規定は、他の法令の規定により便所を設けることとされている船舶の便所について準用する。この場合において、第13条第2項第4号中「水洗器具」とあるのは「手を洗うための水洗器具」と、第14条中「前条第1項第1号から第3号まで」とあるのは「前条第1項第2号、第3号(ただし書を除く。)」と、「同条第2項第2号から第4号まで」とあるのは「同条第2項第2号及び第4号」と読み替えるものとする。
(食堂)
第50条
もっぱら旅客の食事の用に供する食堂を設ける場合は、そのうち一以上は、次に掲げる基準に適合するものでなければならない。
一
出入口の有効幅は、八十センチメートル以上であること。
二
出入口には段がないこと。
三
床の表面は、滑りにくい仕上げがなされたものであること。
四
食堂には、いすの収容数百人ごとに一以上の割合で、車いす使用者の円滑な利用に適した構造を有するテーブルを配置すること。
(遊歩甲板)
第51条
総トン数二十トン以上の船舶の遊歩甲板は、次に掲げる基準に適合するものでなければならない。
一
出入口の有効幅は、八十センチメートル以上であること。
二
段を設ける場合は、スロープ板その他の車いす使用者が円滑に通過できるための設備が備えられていること。
三
戸(遊歩甲板の出入口の戸を除く。)を設ける場合は、当該戸は、次に掲げる基準に適合するものであること。
イ 有効幅は、八十センチメートル以上であること。
ロ 自動的に開閉する構造又は車いす使用者その他の高齢者、身体障害者等が容易に開閉して通過できる構造のものであること。
四
床の表面は、滑りにくい仕上げがなされたものであること。
五
手すりが設けられていること。
(点状ブロック)
第52条
階段及びエスカレーターの上端及び下端並びにエレベーターの操作盤に近接する通路には、点状ブロックを敷設しなければならない。
(運航情報提供設備)
第53条
目的港の港名その他の当該船舶の運航に関する情報を文字等により表示するための設備及び音声により提供するための設備を備えなければならない。
(基準適合客席、車いすスペース、昇降機、船内旅客用設備及び非常口の配置の案内)
第54条
基準適合客席、車いすスペース、昇降機、船内旅客用設備及び非常口の配置を表示した案内板その他の設備を設けなければならない。
2
基準適合客席、車いすスペース、昇降機、船内旅客用設備及び非常口の配置を音、点字その他の方法により視覚障害者に示すための設備を設けなければならない。
(基準の適用除外)
第55条
総トン数五トン未満の船舶については、この省令の規定によらないことができる。
2
地方運輸局長(運輸監理部長を含む。以下この条において同じ。)が、その構造又は航行の態様によりこの省令の規定により難い特別の事由があると認定した船舶については、第42条から前条までに掲げる規定のうちから当該地方運輸局長が当該船舶ごとに指定したものは、適用しない。
3
第40条第2項から第4項まで(同条第3項第2号を除く。)の規定は、前項の認定について準用する。この場合において、同条第3項第3号中「車台番号」とあるのは「船名及び船舶番号又は船舶検査済票の番号」と、同項第4号中「使用の本拠の位置」とあるのは「就航航路」と読み替えるものとする。
4
前項の規定により準用される第40条第3項の申請書は、運輸支局長又は海事事務所長を経由して提出することができる。
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